総合エンジニアリング&サービス ミライトグループ

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つくる。まもる。快適な社会のしくみを つくる。まもる。

事業活動による価値創造

社会インフラ管理のスマート化

日本の多くの社会インフラが更新時期を迎えつつある中、その管理の効率化が重大な社会的課題となっています。 ミライトグループは、ドローン技術を駆使し、その解決に取り組んでいます。

建築物のリモート点検

建物の壁面や屋上の点検業務は、高所作業となるためコストや安全面が課題です。ドローンを活用することで、短時間で精緻かつ安全な点検を行える可能性があります。
(株)ミライト・テクノロジーズは、南海電気鉄道(株)のグループ会社である南海ビルサービス(株)と共同で、同社が管理する吹田市立武道館(洗心館、建築面積約3,000㎡)を対象としてドローンによる点検を試行。ドローン撮影は(株)ミライト・テクノロジーズが行い、撮影画像からの解析、報告書作成は南海ビルサービス(株)が行った結果、従来の足場組立による調査に比べ、コストは約1割以下、期間は約2割以下となりました。大規模な建物の屋根や壁面点検を主対象として、(株)ミラテクドローンを中心にドローンの活用を推進しています。
また、(株)TTKは、(株)NTTドコモの「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」に参画し、2019年11月に5G・ドローン・ARスマートグラスを活用した遠隔ビル外壁点検の実証実験を実施。作業現場におけるドローンカメラ映像や各種飛行データ、ドローンを操縦する点検作業者視点からの映像を遠隔地の管制センターへリアルタイム送信し、それらの情報を基に管制センターから作業現場への指示や各種マニュアルのスマートグラス画面上の表示を行いました。

ドローンとARスマートグラスを活用したビル外壁点検

水道・給排水施設の新たな管理手法

全国の水道事業体は、水需要の減少に伴い水道料金収入の確保に苦しむ一方、施設(特に管路)の更新・耐震化を求められています。また、官民ともに技術者の確保や技術継承が厳しく、生産性向上が事業継続上の課題です。(株)ミライト・テクノロジーズは、(株)栗本鐵工所、(株)フォトラクション、JFEエンジニアリング(株)の各社と共同で、神戸市水道局と連携し、水道管工事管理業務の新たな方法論を開発。クラウド上にシステムを構築し、排水管の管種の携帯端末での入力と継手チェックシートの自動作成、工事書類・情報の受発注者間でのリアルタイム共有、写真整理の自動化と文字情報の電子化、複数の情報・書類の連携による入力作業や突合作業の不要化等を実現しています。
また、(株)ミライト・テクノロジーズは、水道局の貯水池における水質管理業務の合理化に向け、ドローンによる水質調査のサンプル取得やドローンによる藻類の発生状況の調査を提案。神戸市水道局の協力を得て、同市の水道貯水池の一つで2019年5月に実験を行い、有効性を確認しました。
さらに、(株)ソルコムは、2019年10月より、ビルの給排水管セルフクリーニングシステム「ナノゲート」の提供を開始しました。ナノゲートは、微弱な交流電磁場により、赤サビによる腐食や雑菌の繁殖等の原因となる水アカや尿石の固着を防ぎます。給排水管の延命はもちろん、あらゆる水回り設備で、強力な洗剤や薬剤を極力使わない、低コスト、低労力でのメンテナンスが可能となります。
なお、(株)ミライトは、2019年10月31日付で、東海工営(株)とその関連会社である都建設(株)の全発行済み株式を取得しました。両社は、豊富な施工実績を有し、一級土木施工管理技士が多数在籍し、水道工事直営班を複数保有しています。本件によりミライトグループは、水道関連事業の拡大と強化を推進していきます。

大阪城公園の管理におけるドローンの活用

(株)ミライト・テクノロジーズは、(株)NTTファシリティーズと共同で、2019年3月に大阪城公園においてドローンを活用した画像解析システムの実証実験を実施。同公園内には、大阪城天守閣をはじめ、歴史・文化的に高い価値を有する施設などが多数あります。

  • ①ドローンによる園内の巡回点検

    園内の一部エリアで画像を2回撮影し、1回目と2回目の撮影画像の差異を自動抽出できるかの検証を行いました。この技術により、巡回点検稼働を削減できます。

  • ②城郭石垣の精密撮影

    複雑な形状の石垣を3次元モデル化することにより、石垣の細部の状況を把握し、補修計画の基本情報とするとともに、災害時の状況把握、復旧計画の立案に寄与します。今回の実証実験では南外堀の石垣にて実施しました。

  • ③天守閣周辺の3次元モデル作成

    対象エリア上空からの撮影画像ではなく、周辺の複数個所上空からの斜めに撮影した画像を基に3次元モデルを作成します。現状の地形や建物を立体的に把握することで、災害時の状況把握、復旧計画の立案に役立てることができます。 なお、本実証実験は、「未来社会の実験場」の実現をめざす2025年万博に向けて、大阪府、大阪市、大阪商工会議所で組織する「実証事業検討チーム」の募集に応じて提案し、採用されたものです。

ドローンの実用性と多用途性を示す

今回の実証実験では、離陸地点よりも低い高度で、さらに水面上で飛行したため、安定飛行に必要なセンサーにエラーが出やすく、通常の飛行以上に注意を払いました。また、パイロットの位置からは石垣や堀の水面との位置関係が確認できなかったため、監視ポイントにいる安全運行管理者と連携し、機体の位置を把握することが重要でした。非常に難しいフライトでしたが、計画通り遂行でき、ほっとしました。今回の実証実験を一つのきっかけに、自治体や事業者にドローンの実用性を知っていただき、様ざまなシーンでの活用のイメージを描いていただけるように願っています。

(株)ミライト・テクノロジーズ
(現:(株)ミラテクドローン)

松井 流星

ドローン事業の専門会社「株式会社ミラテクドローン」を設立

(株)ミライト・テクノロジーズでは、2017年から展開してきたドローン事業の経験と実績を下地に、2020年7月1日にドローン事業を専門とする新会社として(株)ミラテクドローンを設立しました。設備点検分野を中心とする幅広いサービスメニューを提供し、インフラ設備会社、地方公共団体、ビル管理会社、農業法人等のニーズに応えます。
特に、「アライアンス」、「販売・システム」、「人材・スクール」の3領域でビジネスを展開します。中心となる「アライアンス」領域では、インフラ設備点検や農業分野において、撮影だけでなく高度な画像解析や測量サービスの拡大を図ります。また、「販売・システム」の分野においてもドローン機材販売、リースに加え、保守サービス、ドローン運営システム構築のコンサルティングを行います。さらに、ドローン操縦の基本スキル講習に加え、構造物点検や測量等の専門スクールを展開します。
会社設立とともに、設備点検に関するトライアルの成果を活かした新サービスとして、大規模公園の管理支援を行う「ドローンパークマネージャー」、上水道貯水池の水質点検を支援する「ドローンウォーターチェッカー」、ゴルフ場の芝管理を支援する「ハイクオリティ・ターフマネジメントシステム」の提供も開始しました。